メタルゾーンって何でネタ枠になったの？
- 霧切酢
- 10月16日
- 読了時間: 3分
ギターキッズの悲劇
「CDみたいなイカつくてメタリックな
ハイゲイントーン作るの難しいな〜」
↓
「BOSS MT-2 Metal Zoneがあるで」
↓
「すげ〜！CDみたいな音が出てる！」
↓
スタジオで使って爆死
ざっくりとこんな感じ
若い人にとっては
よくわからない流れでしょう...
昔はそこまでネットも発達してなかったし
出回ってる情報も少なかったんです
それに高品質かつお手頃価格な
エフェクターもなかったですからね
限りある財源を工夫して
何とかCDみたいな音が出せないか？
というのはシビアな問題でした
そんなご時世にメタルゾーンが登場したら
一体どうなってしまうのか？
そりゃもうAKIRAの鉄雄みたいなもんですよ
でもね、すごーく肝心なことが抜けてまして
CDにする際のミキシング技術って
めっちゃ加工されてるんですよ
録音の手法から調整の仕方まで
普通にCDの音をアンプで再現するのって
実質的には不可能
完全に別物なわけですからね
仮にできたとしても
それっぽいパチモンになるか
薄っぺらい音になったりします
まあそういうことですよ
Metal Zoneが販売されたのが
1991年ですので
PANTERAの俗悪が出る少し前
つまりメタル系のミキシング技術が
ちょうど進化する辺りだったんです
そんな音をペダル1つで再現できたとして
果たして使い物になるのか？
ここがスッポリ抜けてたんですね
更にまたまた間の悪いことに
自宅用アンプとの相性は
なかなかいいのが良くなかった
当時のアンプ事情は完全に把握してませんが
今よりもシンプルかつ
トランジスタアンプが主流のはず
こういった要素にメタルゾーンって
すごく相性が良かったんですよ
だからそのままの感覚でスタジオに入り
バンド内で合わせてみると
「・・・あれ？」となるわけです
というかなった人多いと思います（笑
これがメタルゾーンを使った人の
あるある話として周知されたって感じ
メタルゾーンって、おそらくなんですが
プリアンプとしての機能が優秀すぎて
大型のアンプに繋ぐとケンカしやすい
特にチューブアンプのクリーンに
メタルゾーンを繋ぐと失敗します
イメージ的には
アンプヘッドを2つ繋いでるみたいになるので
それで変に音が暴れるのかなと
多くの人が自宅用アンプの感覚で
メタルゾーンを使用した結果
悲しい結末を迎えた
これがネタとして広まったんですよね
もちろんこの効果を逆手にとって
チューブアンプを歪ませておいて
更にメタルゾーンでぶっ潰す
こんな感じで音作りしてた
デスメタルバンドもいました
尤もニッチなジャンルの音なので
多くの人が求めるメタルトーンではないです（笑
しかし最近はメタルゾーンの存在も
色々と情報が出回ることで再評価
プリアンプ前提として扱うと
かなり優秀な機材ということが判明してきました
そういった一発逆転的な評価もまた
ネタとして扱われたのかもしれませんね！
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