歌に限らず、音楽において正確なピッチは重要ですが
所謂上物のパートは
必ずしもその限りではありません
勿論
「音程を無視して適当にやっていい!」
という意味ではありません😅
実はかなり昔から
”意図的にソロパートの楽器だけピッチをズラす”
という手法は用いられていました
そうすることで
リードパートをより目立たせれるというわけ!✨
現役のアーティストや楽曲でも用いられていますよ!
敢えてピッチを高めに歌ってみる
日本でも頻繁にみられる歌い方がこれ!
通常よりも若干高めのピッチで歌う
どのくらい高めに歌うかは
その人によって変わってきますが
「大体 1/4音以下」 くらいが多いかと思います
そうすることにより
他のパートよりもやや明るく
良い意味で抜けの良いサウンドになります
勿論ある程度音感が良くないと
単に音痴にしか聴こえないので注意が必要ですが...
一番分かりやすい例を挙げてみますと
Mr. Children が特徴的ですね
どの曲もかなり高めのピッチで歌っていて
もう少しバランスが崩れたら危ういレベルまでいってます
女性シンガーなら
椎名林檎さん も結構高めのピッチで歌っています
こういったアーティストの方の歌を普通のピッチで歌うと
かなり癖の抜けた
「これじゃない」感が出てしまいます(笑
二人ともかなり強烈な個性を持った歌が特徴的で
独特の世界観を感じますよね
こういった隠されたテクニックも
楽曲のクオリティに大きく関わっています!
逆に低めに歌うとどうなる?
高めのピッチで歌うことのメリットがあるのなら
逆の低めのピッチで歌うとどうなるのか?
これは海外の歌手の方に結構多い気がします
低めのピッチで歌う場合は
重厚感
落ち着いた雰囲気
ダークな印象
などを歌に付加させることが出来ます
また、少々民族音楽的な音に聴こえたりもします
独特な怪しい雰囲気の民族楽曲との相性が良い
ピッチの狙い方かもしれません
人が歌を歌う場合は
・対手の場合狙ったピッチから低めの所から
徐々に狙った音程に向かっていく
・ビブラートは基本音程を高めに揺らすことが多い
などの要素があるため
高めのピッチで歌う人に比べて
意外とアンサンブルとの混ざり具合は悪くありません
日本の歌手を例に挙げてみますと
中島みゆき さんがこの歌い方に該当します
独特の影のある歌声が魅力的で
力強さなども同時に感じられる歌い方です
また、結構強めのビブラートをかけるため
そこまでピッチが低く感じられません
海外のアーティストですが
Sytem Of A Down のメインボーカルも特徴的な歌い方!
バンドのコンセプトが元々民族音楽に
ヘヴィなロックサウンドを融合させたものなので
低めのピッチ+強めのビブラートが
楽曲全般に上手く溶け込んでいます
ギター、コーラスを担当している方の声とハモリをすると
メイン = やや低めのピッチ
コーラス = やや高めのピッチ
それぞれのピッチ感の癖が出ていて面白いです
現代では機材の発展により
容易に正確な音程で歌を収録することが可能です
私自身ボーカルの補正作業などを請け負ったりしていますが
「正確なピッチに!」
「キレイにして下さい!」
というオーダーを受けることがほとんどです
でも、そのたびに
「もったいないな~」
と内心考えてしまいます
しかし
あえてピッチを正確な位置からズラすことは
ボーカルにとってとても重要なスキルの1つ
かなり楽曲の雰囲気を変えれてしまいますし
ボーカルの個性を出すためにも意識して欲しい部分です
オリジナルでボーカルを担当したい方は
是非一度お試しあれ!!
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