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執筆者の写真霧切酢

アルマゲドンの主題歌のよくある和訳で少し気になる所




親父から娘への愛の歌



割と昔の大作映画「アルマゲドン」の主題歌


"I don't want to miss a thing"



エアロスミスは知らなくとも

この曲は知ってる人も多いと思われる名曲



映画のテーマが

「父親と娘の絆、父親の愛情」となっていて


歌にもその要素が反映されているようです



歌手のスティーブン・タイラーと

主演女優のリブ・タイラーも実の親子という事実


もっともリブさんはその時まで知らなかったそうですが・・・



で、最近久しぶり聴きたくなって色々聴いていたら

和訳が載ってるサイトもあるのですが。。



ちょっと細かい所の訳し方がっぽくて

微妙に意味が変わってるんじゃ?



と思う所がありました

(わたし英語不得意ですけど)



 


迷い、未練がある歌



Written by Diane Warren

I could stay awake just to hear you breathing
Watch you smile while you are sleeping
While you're far away and dreaming
I could spend my life in this sweet surrender
I could stay lost in this moment forever
Every moment spent with you is a moment I treasure


Aメロの歌詞がこんな感じなんですけど

所々に"could"が出てくるんですよね



で、この"could"

結構テキトーに訳してる割合が多い


このcouldって「~ができる」のcanの過去形なので

「~できた」「~した」みたいに訳す人も多いんですけど



不確定なことを表現する時に使うことも多いです


「~できるのかもしれない」

「~出来るっちゃできる」


みたいな感じ



このAメロのcouldがかかってる部分を例に出すと


「ずっと起きていられるかもしれない」

「俺の人生を費やせるかもしれない」

「ずっと迷い込んだままでいられるかもしれない」


もしくは


「起きていられると言えば起きてられる」

「費やせると言えば費やすことは出来る」

「迷い込んだままでいられるっちゃいられる」


みたいな感じにあきらめにも近い

ちょっと未練がましいニュアンスなのかなと思いました



ここを単なる過去のこととして「~していた」と訳すと

この割り切れない感じが伝わってこないんですよね


 


面白いのが2番のAメロになると


Lying close to you, feeling your heart beating
And I'm wondering what you're dreaming
Wondering if it's me you're seeing
And then I kiss your eyes, and thank God we're togetherAnd 
I just want to stay with you in this moment forever
Forever and ever

こんな感じになっていて


1番と打って変わって

不確定な言い回しが全く入っていません



つまり、歌詞の流れ的に


最初は未練があったけど2番からは

覚悟を決めた時の心情を書いた歌詞



と解釈することが出来ます



 


同様にサビの部分で


'Cause I'd miss you, babe



というフレーズが出てきますが、この"I'd"は"I would"の短縮形で



これもまた単に未来のことを表す

willの過去形というだけでなく


不確定なことを表現する言葉だったりします



willは「必ず~する」みたいに確定的な要素が強いです




で、割とこのwouldの要素を省いちゃって

「だって君が恋しいから」


と訳しているのも多いんですけど

おそらくは


「だって君が恋しくなるんだろうから」

という起こりうることへの不安な感情


を含んだ言い方



2番のAメロはこのwouldも使っていないところも

結構ポイントなのかもしれませんね



 


couldとwouldの違い



どちらも不確定なことを表現する言葉ですが

微妙にニュアンスが異なっていて



could・・・実行可能かどうか、能力的な側面


would・・・気持ち(感情的に)できるかどうか、意思



「ひろゆき」風に言えば


could は事実で 

would は「あなたの感想ですよね」



みたいな感じかと

(ちょっと違うか)


 

タイトル


"I don't want to miss a thing"はそのまま

「何一つ見逃したくない」でいいのではないかと思います



しかしながら、どうもこの言い回しには

何かの物事というだけでなく


「機会やきっかけに対して逃したくない」

みたいな時にも使ってるみたいなので



私は個人的に

「妥協なんてできない」



勝手に訳して読んでます(笑

(英語詳しい人助けて)



ちなみに

'Cause I'd miss you, babeと続けて訳すと


「だって君が恋しくなるんだろうし

 妥協なんてできないからさ」



なんだか力強い印象になっちゃいましたね・・・



まあスティーブン・タイラーも結構力強くというか

ダメ親父が頑張ってる感じで歌ってるのでそこまで変でもないかも


 

タイトルについては置いておくとして

おそらく


could を使った文が未練、迷い

would を使った文が不安、受け入れ難さ



という解釈をした方が

全体的な歌詞の意味が通りやすいかなと思います



未練や迷いは振り切ったけど

その先にある悲しみが受け入れられない



サビの締めに「I don't want to miss a thing」と言うことで


妥協できないことを理由にその先にある悲しみを

ずっと拒否しているようにもとれますね



他にもHaertを「心臓」と「心」の二重の意味を使って


  • 抱きしめた時自分の心臓と凄く近づく

  • 心を凄く近く感じる


みたいなお洒落な言い回しもしていて

なかなか発見のある歌詞ですよ!





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きりぎりす@る〜む

        DOGRA MAGRA

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