エレキギターの生音と本体の『鳴り』
- 霧切酢
- 6月30日
- 読了時間: 3分
うるさい≠太い
良い音の基準として
『太い音』とか『でっかい音』
みたいな表現が
用いられると思いますが
単純に音量がでかいだけの音とは
異なるものである
こういう認識は
持っておいて損はないかと思います
所謂「芯がない」とか「うるさい」と
分類されてしまう音ですね
エレキギターの生音なんかは
割とわかりやすい部類かなと思います
たまに遭遇する
生音が大きいのにアンプに繋ぐと
音がしょぼく聞こえる
これも所謂この「うるさい音」に
なっているパターンは多いです
結論から言いますと
エレキギターに限らず
音響系全般に言えることですが
ボディをしっかり鳴らして
共鳴させること
これが「良い音」とか「太い音」と
表現される音になることは多いです
なので
音量がたとえ小さくても
共鳴がしっかり出来ていれば
優しい弾き方でも太い音になるんです
スピーカーもしっかり音量を出して
箱鳴りさせて真価を発揮させますが
考え方は楽器と共通してますね
エレキギターの場合は
この共鳴がしっかりした生音を
ピックアップで拾って
アンプで増幅することで
初めてちゃんとした音が完成する
こう考えても差し支えないと思います
当然ギターによって共鳴の仕方は
個体差がありますので
目立ちやすい高音が多く出るタイプ
聞き取りにくい低音が多く出るタイプ
バランスが取れたタイプ
etc...
ギターをちゃんと共鳴させられて
共鳴する感覚が掴めてきますと
ここら辺の違いもわかるようになります
個人的は
「鳴りが悪いギター」「鳴らないギター」と
表現されるギターは
この低音が強く出るタイプを
誤認しているケースも多いのではと思ってます
その筆頭がLes Paulかと
Les Paulはそんなに弾き比べした経験がありませんが
結構低い低音が鳴っていて
パッと聴いた感じわかりにくい
でもアンプに通すとしっかり音は出るし
音の伸びも良い
この感覚を「鳴りが悪い」と
感じる人はいるかもしれませんね
なので案外生音の音量って
当てにならないことが多いんですよ（笑
こういった目立つ音の成分が
少ないという意味ではなく
「共鳴」がしっかり出来ていなくて
ただ音量がでかいだけの状態を
「ガチャ弾き」とか
「撫でるみたいなピッキング」
などと表現されてしまいます
とはいえ、これが必ずしも
悪いのかというわけでもなく
敢えてこれを逆手に取ることで
１つのスタイルにするケースもあります
これを極めていったのが
所謂『ネオクラ系』
エレキギターはアンプの力や
真空管の歪みを利用することで
ギターの鳴りが少なくとも
成立しやすい楽器
ギターの生音成分を捨てる代わりに
真空管や歪みの力を利用して
ギターの音を成立させる
そうすることで音を均一にしたり
良くも悪くも
ギターの個性を殺す音にするわけです
つまり従来のギターの音とは
概念から異なるんですよね
だからこそ
ネオクラ系好きな人にとっては
真空管の潰れた質感が
重要になってくるのかなと
最後にちょっとした余談ですが
正直なところよりここら辺の
共鳴させる技術がもっとシビアになってくるのが
ベース
まあ当たり前と言えば当たり前ですが（汗
ギターのように歪みや
真空管の潰れた要素のおまけがないので
そもそもこの技術が身に付いていないと
話にならないわけです
録音したらわかりますけど
あんまりにも弱いピッキングで演奏したら
本当に音がしょぼくなりますからね
そんなわけで
「生音が大きいかどうか」より
「共鳴がしっかり出来ているか」
ここに注目してみると
ギターのスキルが１つ上がりますよ！！
コメント