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今更ながら映画『The Fly』を鑑賞した

執筆者の写真: 霧切酢霧切酢







バイオホラーの金字塔!



 

ジュラシック・パークなどにも出演していた

俳優さんが主演でお馴染みの


ホラー映画、『The Fly』






正確には1950年代に制作された

映画のリメイク版ですね



ケーブルで繋いだポッド内の物質を

テレポートさせる技術が暴走するお話



こちらのリメイク版は

ハエと分子-遺伝子レベル


融合してしまった男の末路を描いた作品。



まだCGの技術も発達してなかったため

ほぼ特殊メイクのみでの表現が特徴的です



以前から名前は知っていたのですが

この度レンタルで視聴してみました





予告編を見ただけでも分かる通り

かなりグロいシーンも多いので


耐性がない人にはなかなか厳しい内容・・・




ではあるのですが


話の主軸がヒューマンドラマであったり

主人公の葛藤に焦点が置かれていたので


悲しさや虚しさが強調された映画でした。



登場人物も最小限かつストーリーも

余計なものがなく分かりやすかったですね



 


この物語の鍵を握る「テレポッド」



実はまだ無機物しか転送できない段階で

伏線が張られていて



・PCが学習できることに限界がある


・例えPCが判断できないことがあっても

 独自判断でそれっぽいものを仕上げてしまう



この2点がしっかりと事前に説明されていて

ハエとの融合についても分かりやすかったですね


つまり主人公は実験段階の

プラスチックの味がするステーキ状態になった



ということでしょう


 

虫の政治家



これは主人公のセスが終盤に当たって

話していた内容で


一見すると言葉の通り彼が

始めての虫の政治家になりたがってる


と捉えてしまいがちですが



彼のセリフの政治の部分を「理性」に

置き換えて読んでみると話が見えてきます



そもそも何故政治があるかというと

人間の理性があるから


理性があり、他者と共存する意思があるから

政治が生まれていくわけですが


虫にはそれらが無い、つまり


他者と共存する意思も理性もなく

ただ本能のまま暴れるのみ



ここら辺はセスの性格の豹変具合や


愛情の一環であるセックスに対する考えが

種の繁栄を目的にしかしていない点で描かれてます



まあ端的にいうと精神的にも人間から

虫になってしまったと告げてるんですね



しかしながら直接的に言えば良いことを


わざわざ遠回しな言い方をする



これは元々のセスの癖なので

僅かばかり人間の部分が残っている



ということを表した表現なんです


その冷静に分析した彼が

自身の行く末を伝えることに


言葉の重みが出るんですよ




そんな言葉を投げかけられ恐怖する

恋人ベロニカですが


その首にはセスからもらった

ネックレスがずっと輝いていた



それを意味するのは

ラストシーンを見れば分かるかと思います



 

こんな感じに特殊メイクや

ホラー要素が取り上げられる作品ですが


細かい役者さんの表情や

心の動きを追っていく


ドキュメンタリー的な映画



今見てもしっかり楽しめる

傑作映画でした〜

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きりぎりす@る〜む

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